もう30年ほど前のこと。
京都で大学生生活を満喫しておりました。
全国の方は憧れはりますけど、大阪出身の私にとっての京都は「遠足気分」で行くところ。
大阪駅から京都駅までは約50km。
長野県で言ったら、長野市と上田市の距離、松本市と伊那市の距離、それぐらいの距離感なのです。
目次
生で地域色を感じた
大学ともなると、全国から人が集まります。
特に仲良くなった人は、横須賀出身だったり、三河出身だったりして、それぞれのご当地自慢話は特に面白かったです。
横須賀くん(2浪)から、「〜〜じゃんね?」と同意を求められても、どう返事をしたらいいのか分かりませんでした。
当時の私には「じゃんね?じゃんね?じゃんね?」と笑いをこらえるのが精一杯でした。
横須賀くんからしたら、大阪弁の私(1浪)が話すこと全てがテレビを見ているようだったらしいです。
普通に「第二外国語、ナニとったん?(第二外国語、何を選択したのですか?)」と尋ねただけで大笑いしてます。
「スッゲー!テレビ(で関西の芸人さんを)観てるみてーだ!」と。
そこで怒る?
三河くん(仮称・現役で入学)
彼は野球一筋で生きてきた、なかなかのスポーツマンです。
愛知県の三河地方では、そこそこの選手だったそうですが、野球で推薦入学できるほどではなかったとのこと。
そこそこ仲良くなったので、よく一緒につるんでおりました。
仲良くなってくると、お互いのことをよく知ろうとしますよね?
質問しては答える。
相手のことをよく知り、こちらのことも話す。ごく当たり前の、交流を深めるための会話が弾みます。
私、三河くんに殺されかけました。
三河くんの誤解
これは共通語に変換すると、「三河くんのお父さんは何をしている方ですか?」と言う意味です。
お仕事をしていれば職業に当てはめればいいですし、没頭している趣味があればそれを教えていただければ会話が弾むと思い、尋ねました。
なんと三河くん、「何してはるん?」に思いっきり腹を立てたのだそうです。
「はる」を、侮辱や軽蔑など、人を蔑(さげす)む言葉として捉えていました。
もちろん意味が180度違います。
「はる」は対象とする人に対して敬意を表する時に使う言葉です。
「はる」を使った例文
「お母さんいはる?」
↑
お母さんいらっしゃいますか?
「こんなん食べはるやろか?」
↑
このようなものを召し上がりますか?
「先生が言わはった」
↑
先生がおっしゃった
このニュアンス、お分かりいただけたでしょうか?
使用地域
敬語として「はる」を使っている地域は、私の知る限りでは大阪と京都です。
もっとも、神戸を加えて京阪神としても、人の出入りが激しいのできちんとした線引きができない昨今です。関西弁のイントネーションがある地域では通じることでしょう。
まとめ
先述した三河くんは、現役で大学に入学したばかり。
言ってみれば、1浪している私、2浪している横須賀くんより若いので、知らないことも多々あったのでしょう。
「はる」をきちんと使いこなして、相手に敬意を表しながらコミュニケーションを深めてみてはいかがでしょうか?
「そんなイトーさんは使ってはる?」と尋ねられたら、きっと困りはりますわなぁ←自分に使うのは誤用です。第三者的に使うのはありです。
伊東 稔
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