目次
イングリッシュ・ドクターのTOEIC®L&Rテスト最強の根本対策 PART1&2
西澤ロイ著/実務教育出版
最終目的地はどこ?TOEIC満点の先にあるもの
英語を一生懸命に勉強していたのは高校3年生まで。
英語の配点が高い私立大学の文系を目指していたので、学習時間の大半を英語に費やしておりました。
それ以降は経年劣化する記憶の中のサビついた知識で対応していたので、「ベッドでうつ伏せに寝てください」を正しく言うことすらもできなくなってしまいました。
英語圏の空港で、パスポートを持たずにうっかり空港から出てしまい、再入場しようと交渉した際に、「拙者、かつて審査を受けた経験を有する者である。不審者では無い。安心してここを通過させよ。旅券は空港内にいる家内のバッグの中である。」のような意味を伝えて(プラス袖の下を渡して)再入場できたサバイバル経験(?)があります。
今だから笑って語れるのですが、焦ったのなんのって。
大学受験レベルの英語の読み書きはそこそこできたつもりでしたが、すでに過去の栄光となってしまい、今や茶色く錆びついた鉄クズのようなメダルを持っているようなモノです。
そこで、今年の目標の一つに
「英語力アップ」を掲げました。
語学なんて終わりのない世界です。
大学教授並みの知識で、専門的なことを議論できるレベルは求めませんが、せめて旅行で困らないぐらいのリスニング力は身に付けたいと思っております。
ただ漠然と「英語力アップ」と目標を掲げていては、上達するわけもありません。
一つずつ地道にやっていくしかないのですが、それには正しい学習法を知る必要があります。
正しい学習法は、その道のプロに教わるのが一番です。
すでに「頑張らない英語」シリーズなど、何冊も著書を出している西澤ロイ氏の最新刊
『イングリッシュ・ドクターのTOEIC®L&Rテスト最強の根本対策 PART1&2』を手に取って、再学習の指針にします。
「TOEIC高得点」より大切なことがある
P016
TOEICの対策本なのに、TOEIC満点がゴールではないと書かれています。
「え?」と思いましたが、読めば納得です。
すなわち、「TOEIC満点」を目標としてしまうと、その先にある「ナマの英語の力」にはたどり着けないのです。
TOEIC満点は素晴らしいことですが、ハーバード大学の法科大学院でネイティブ相手に議論できるレベルが20とすれば、TOEIC満点はレベル8〜9程度だと言うことです。
大学院で議論する予定は無いのですが、TOEIC満点の先を目指すことが大切だと感じました。
目標を明確に
Q:あなたがTOEIC試験のための勉強をする目的は何ですか?
自分の目標を書く欄があります。
私の目標は2つ
・旅行で困らない
・英語圏のお客様に満足してもらう
これに設定しました。
こうやって書き込むことで、日々のやる気が出てきます。
ただTOEICで高得点を出すことを目標とはしません。
力が上がれば、自ずと高得点は取ることができるでしょう。
試験のための勉強ほど、味気ないものはありません。
旅行先で意思疎通ができるようにしていきたいと思いますし、信州に来る英語圏の観光客の来院者に、気持ちよく施術を受けてもらえるようにしたいと思います。
リスニングの3ステップ
私はかつて英作文が得意だったので、それを口にするだけで、「言いたいことを言える」自信はあるのですが、リスニングはほとんど勉強してこなかったので苦手と思い込んでいる節があります。
リスニング力を上げるように、この3ステップを意識して学習しようと思います。
音を聞き取る:チェケラゥ!
↓
文字に変換する:Check it out!
↓
意味を理解する:それをチェックしよう!
きちんとスキルを高めるためには、1つ1つのステップに分けて鍛える必要があり、特に日本人に弱い(盲点となっている)のが第1ステップの「音を聞き取る」ところなのです(ここが「狭義のリスニング」)。
私たちの脳は、1つのことにしか集中できません。ですから、意味を考えてしまった瞬間に、音への集中が甘くなってしまい、耳のトレーニングにならなくなってしまうのです(広義のリスニングで捉えれば、音に慣れる効果はありますが……)。
このあたりの意識をしっかりと持ち、正しくトレーニングをしていきたいと思います。
本書の優れたところ
実際にモニターを使って、どんな誤答が出てくるのかも書かれています。
私もモニターも日本語を学んでいった過程、外国語としての英語を学んでいった過程に大きな違いは無いでしょう。
つまり、モニタリングしたデータから、厳選したトレーニングが掲載されているので、濃い内容だということです。
同じトレーニング数であれば、厳選したものに取り組むのが王道であり、近道であると言えましょう。
また、QRコードにアクセスすれば、すぐに音声が出てきます。
音声だけの教材なんて星の数ほどあります。
文字だけの本もしかり。
本と音声が対になり、その場ですぐに音を聞くことができるので、有機的に英語を学習する上でとても便利です。
まとめ
当然ですが、本書を読んだだけでは英語力は上がりません。
簡単&便利なQRコードにアクセスして、集中して音声を聞き、解説をじっくりと読む。
この繰り返しで一生モノのリスニング力が身につくことでしょう。
真の英語力向上のために、しっかりと活用しようと思います。
イングリッシュ・ドクターのTOEIC®L&Rテスト最強の根本対策 PART1&2 | |
西澤ロイ 小谷俊介
実務教育出版 2017-12-23 |
伊東 稔
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