2018年は「災」の字が選ばれるほど、日本各地で自然災害が発生しました。
喜ばしいことではありませんが、いつ自分の身に災害が襲ってきてもおかしくありません。
大きな災害に備えることはとても大切です。
最低限の水や食料などは備蓄し、万が一の時には家族はどうするのかを普段から話し合っておくといいでしょう。
目次
不安、怒り、ストレスから解放される本
『人生うまくいく人の感情リセット術』/樺沢紫苑著/三笠書房
表紙にはこう書かれてあります。
脳科学で、「苦しい」でさえ「楽しい」になる!
帯にはこのように。
一瞬で「気持ち」を変える法
・気分や調子を「数値化」する
・よかったことを「3行」で書く
・「笑う・泣く」日を作る
・「過去の自分」と比較する
・「今ここ」に集中する
脳科学に基づき、人生がうまくいく、「苦しい」が「楽しい」に変わる本とのこと。
さらに見開きには
この1冊で、世の中の「悩みの9割」が解決できる!
ー心がみるみる「前向き」になる習慣
・リセット術を知るだけで「ストレスが激減する」
・「目標を細かく区切る」ードーパミンを出すコツ
・やり遂げた自分を「イメージする」すごい効果
・「先のことは考えるな!」というサバイバルテクニック
・ネガティブな出来事は「1回だけアウトプット」がコツ
・「3回深呼吸」で怒りを消す
色んなリセット術が掲載されています。
不安でいっぱいになる時
2018年(平成30年)6月18日7時58分ごろ、日本の大阪府北部を震源として発生した地震がありました。
私が大阪出身ということもあり、心配してくださる方も少なくありません。
後になって聞いたことですが、大阪に住む母の元には「おばさん大丈夫ですか?」と電話やLINEがわんさと来たそうです。
その大多数が遠くに住む人からでした。
大阪で地震
↓
大阪と言えばあの人
↓
あの人の安否が気になる
↓
大丈夫だろうか?
↓
電話
このような流れで電話がかかってきたことは容易に想像ができます。
ちょっと待ってもらいたい!
地震直後の被災地の状況を「今」知ったところでどうするのでしょうか?
大きな地震直後には電話もかかりにくいものです。
身内である家族が一番、安否が気になります。
「お母さんは無事かな?」と連絡を取りたがりますが、他の人の不安感のために電話がかかってきてたら、身内が安否確認できなくなります。
あなたの不安感を解消するために、貴重な通話手段が混雑します。
あなたの不安感を解消するために、被災地の人のスマホの電池が減ります。
あなたの不安感を解消するために、一番大切な家族が連絡を取りにくくなります。
あなたの不安感
心配に思ってくれるのはありがたいのですが、その不安感が呼び起こす行動が多くの人の迷惑にもなりかねません。
考えたくもないことですが、もし建物が倒壊していて、大きな柱に足が挟まっていたらどうするつもりでしょうか?
遠方にいる人が、自分の不安感を解消するためにかけた電話が原因で、スマホの最後の電池が尽きてしまったとしたら救助を求めることができなくなってしまいます。
あなたの不安感
まずはそれを無くすことが大切です。
不安感は消すことができる
不安は「今」に集中すればリセットできる
(P79)
得体の知れない不安が「苦しい」へとつながっていくのです。
(P80)
心配事や不安の96%は実際には起こらない。つまり、ただの「取り越し苦労」に過ぎないのです。
専門用語では、将来を予期して不安になることを「予期不安」と言います。予期不安のほとんどは実際には起こらないのです。
(P81)
3つ引用しましたが、不安になった時には、このことを思い出してもらいたいのです。
いつも不安感いっぱいで過ごしている人に問いたいのですが、
これまで生きてきて、「ああ、あの時心配してよかった」と思えることがありましたか?
恐らく3回もなかったと思います。ひょっとしたら、1回もなかったかも知れません。
そう思ったのなら、これからも「心配していいこと」はほとんど起こり得ないと考えてもいいのではないでしょうか?
考えても仕方のないこと、つまり起こり得ないことに心を疲れさせる必要なんて、一つもないのです。
先のことを考える暇があれば、「今」どうするのがベストなのかを考えるべきです。
遠くの知り合いや親戚の地域が地震に見舞われたとしたのなら、ニュースやネット情報で落ち着いた頃に「何か困ってない?」と手を差し伸べるのがいいでしょう。
「怒り」は自分を傷つける
誰しも周りに怒りっぽい人の一人や二人はいるのではないでしょうか?
ひょっとしたらあなた自身が怒りっぽいかも知れません。
怒れば怒るほど、ストレスは発散されているのではなく、たまってしまうのです。
(P181)
怒るという行為は、相手に対して攻撃をしているようでいて、実は自分を攻撃しているのだそうです。
怒るとアドレナリンが分泌されます。アドレナリンは心臓血管の活動を活発にします。運動もしていないのにアドレナリンだけが分泌されると、血管に負担をかけ、さらに交感神経が優位になるのでストレスホルモンも分泌されます。
怒りっぽい人は、そうでない人よりも心筋梗塞のリスクが3倍以上も高くなるとのことです。
「あの人バカじゃないの?信じられない!」
「あいつ、絶対に許さない!」
このように怒って他人を攻撃する人は、自分で自分を攻撃しているのに等しいのです。
他人の粗探しをして怒るのが趣味みたいな人の思考も伝染するので、近づかない方がいいでしょうね。
いつも誰かと闘っている人の周りには、誰も近寄らなくなってしまいますものね。
短気は損気
まさにその通りです。昔の人はいい言葉を残してくれました。
ストレスとの付き合い方
ストレスも多種多様ですが、大きな病気になった時のストレスとの付き合い方が分かりやすく開設されていましたので紹介します。
私ごとですが、昨年3月に義母を亡くしました。
がんでした。
今、思い起こせば、がんになったストレスと上手に付き合えなかったと思います。
病気を受け入れず、ひたすらがんと闘う生活を選んだのでストレスは日に日に大きくなってしまったのだと思います。
「闘う」ことは、大きなストレスになりコーチゾールなどのストレスホルモンが分泌されます。コーチゾールは免疫抑制作用があり、がん免疫も低下させます。
(P185)
「がんと闘った患者さん」よりも「がんと闘わない患者さん」のほうが長生きしていたのです。
(P185)
「頑張ればなんとかなる」といった考え方を持ってしまったら、「苦しい」を増やすだけでした。
身体中からがん細胞がなくなり、100点の健康体を目指すから「苦しく」なります。
敵対心が強いとストレスホルモンが分泌されます。
「昨日よりちょっと気分がいいみたい」と思えたとしたら、それは昨日より改善したと思えて、「楽になり」ます。
「この憎きがん細胞め!」と闘ってストレスホルモンを増加させるより、「病気と付き合って生きていくしかないよね。」と病気を受け入れた方が心身にとって良いということです。
まとめ
身近な出来事とリンクさせながら読みました。
他にもポジティブになれる方法や、仕事がバリバリこなせる方法など、ちょっとした思考のトレーニングでぐんぐんと向上する方法が書かれてあります。
SNSやブログなど、毎日多くの情報を受け取ったり発信したりする毎日です。
ちょっと言葉を変えるだけで、「人生がうまくいく人」に変わることができます。
心身ともに健康で過ごすことができる本だと言えますので、お勧めします。
伊東 稔
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